GET Projectの展望に迫る
現在、エンターテイメント業界はグローバル市場への展開や、アーティスト・クリエイターとファンとの間の収益構造といった部分に課題を抱えている。ブロックチェーンでこの課題を解決し、新たなエンターテイメントモデルの形を提案するGET Project。
今回、暗号資産交換業者coinbookの口座内にNippon Idol Token(NIDT)を保有している人を対象にした、Global Entertainment Token(GET)のエアドロップが実施されたことを機に、GET Projectが描く未来像と、トークンエコノミーを活用した新しいエンターテイメントビジネスの可能性についてお話を伺った。
インタビュイーの経歴
2016年に証券業界でキャリアをスタートし、地場証券会社にて3年間営業職として新規開拓業務に従事。その後、暗号資産業界に転身し、マネーパートナーズグループ傘下のコイネージや、ディーカレット、Amber Japanといった複数の暗号資産交換業者でトレーディング、ディーリング、デューデリジェンス、資金業務などを担当。
2023年1月にcoinbookへ転じ、システム、セールス、トレーディングなど、複数部署を兼任。2024年11月より、GET Projectにて新たなチャレンジをスタート。
GETではPR・広報、営業周りを担当。プロジェクトの認知拡大のため、営業企画、SNS運用、取材対応、イベント参加などに取り組む。 現在、10名弱の事務局+開発チームという体制でプロジェクトを推進中。
GETプロジェクトについて
ブロックチェーン技術を活用し、エンターテイメント業界のプロジェクトやクリエイターとファンが互いに支え合い、価値を共有できる透明性の高いエコシステムの構築を目指すプロジェクトです。
これまで、“ローカルアイドル”、“深夜アニメ”、”インディーズゲーム”という文脈で留まっていたようなプロジェクト達を、“世界のエンターテイメント”という形で幅を広げていきたい。また、トークンの機能を拡張し、GETの利用機会を増やしていきます。
例えば、GETエコシステムへの参画を希望するプロジェクトに対して、実際にどのプロジェクトを立ち上げるかをホルダーの投票によって決定する仕組みなどを構想しています。投票などでエコシステムへの貢献をした場合や、各プロジェクトが成功した場合、トークンホルダーへの還元が行われる設計も予定しています。
GETプロジェクトの懸念事項としては、提携先の都合などにより、早期に出せる情報がどうしても少ないという点があります。
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NIDTとの関係について
NIDTのビジネスモデルや、IDOL 3.0 PROJECTの展開は大変参考にさせて頂きました。
そういった経緯からエアドロップを実施するにあたって、coinbookという日本のエンターテイメントに特化した暗号資産(仮想通貨)交換業者で、NIDTというエンタメトークンを持っている人向けにエアドロップを実施しました。
エンターテイメントとブロックチェーンに関心がある方々に最初にリーチしたかったというのがその理由です。
なお、NIDTとGETは異なるブロックチェーン上で展開されており、事業としても独立しています。ただし、将来的に何らかの連携の可能性は否定しません。NIDTから生まれたアイドルたちが、GETを通じて更なる展開をするような連携ができれば面白いと考えています。
既存事業者との関係性は
既存のエンターテイメント事業者との競合になるとは考えていません。例えば作品のゲーム化、アニメ化やコミカライズ、グッズの物販においてのレガシーな展開はこれから先も必ず需要はあると思いますし、必要なものだとも考えています。
GETは、Web3市場や海外市場向けのプラットフォームとして機能し、それらへの参入を目指す既存の事業者の選択肢の一つになればいいなと思っています。
プロジェクト展開について
現在、複数の提案を受けており、その中から第一弾のプロジェクトを選定していく段階です。
映画、ゲーム、アイドル、アニメなど、様々な分野からの提案があり、グローバル展開を見据えた選定を行っています。特に、各国の商習慣や市場特性を考慮しながら、ファンと投資家双方にとって魅力的なプロジェクトを構築することを重視しています。
なぜトークンが必要なのか
エンターテイメント業界の様々な分野(ゲーム、音楽、クリエイター)とファンを直接つなぐエコシステムには、価値の交換手段が必要です。ブロックチェーン上で発行される改ざん不可能なトークンは、中間業者なしで直接的な価値のやり取りを可能にします。
なぜカルダノチェーンを選んだのか
カルダノ(cardano)コミュニティの繋がりの強さとパッションが魅力的でした。特に、老若男女問わず様々な方がホルダーにいること、リアルイベントも活発に行われていることが決め手になりました。エンターテイメントのファンも年代が幅広いので、ターゲットとの親和性が高いと考えました。
エアドロップについて
coinbookで実施した第1回目は比較的緩い条件でしたが、今後実施するエアドロップは条件面やターゲットを少しずつ変えていくつもりです。
SNSでの拡散やコミュニティの盛り上げを条件に加えることを考えています。ターゲットとしては、Web3やブロックチェーンに造詣が深い方々をもっと取り込んで行きたいなと思っています。
エアドロップの目的としては、GETをよりたくさんの人に知って欲しい、保有者となって興味を持って欲しい、という点が根幹なので、どんな方でも大歓迎です。
今後の展望は
GET Projectは、2025年に大きな飛躍を遂げます。現在はシードラウンドの段階ですが、2025年上旬には中央集権型取引所への上場を実現させ、新たなエンターテイメントの可能性を世界に広げる第一歩を踏み出します。
上場の前後には、GETエコシステム内で待望のプロダクトをリリースし、トークンホルダーやプロジェクト参加者がその魅力を直接体感できるようになります。これらのプロダクトは単なるサービス提供だけのコンテンツにとどまらず、エンターテイメント業界の未来を切り開く革新的なプラットフォームとなるでしょう。
私たちは、これをあくまでスタートと捉えています。パートナーシップの拡大、新規プロジェクトの立ち上げ、そして国境を超えたファンとクリエイターのつながりを深め、グローバル規模でエンターテイメント市場を拡大させるための挑戦を続けます。この挑戦に、是非ご注目ください。
プロジェクト参加企業について
日本国内のエンターテイメント事業者、アジアの企業など、複数の会社と協議を進めています。具体的には映画、ゲーム、アイドル、アニメなどの分野で提案を受けています。また、アジア圏からショートムービー制作の提案なども来ています。
エンターテイメント業界の課題解決について
エンターテイメントのプロジェクト立ち上げには通常、多額の資金が必要です。グローバル展開を考えると更にコストが上がります。これまでは初期投資家とファンの利害関係に課題がありました。投資家は投資回収を求め、ファンは自分たちの声を反映してほしいと考えます。
GETは、この課題をトークンエコノミーで解決します。プロジェクトの立ち上げ資金をトークン経由で調達し、ファンの声を反映させる仕組みを作ります。また、世界中のファンの声を集めることで、グローバル展開におけるマーケティングの課題も解決できると考えています。
読者へのメッセージ
まだ多くの情報をお伝えできない状況ですが、可能な限りSNSやホームページを通して進捗を共有させて頂ければと思っています。
ホワイトペーパーは近日公開予定ですので、プロジェクト全体像の詳細はそちらでご紹介させていただきます。エンターテイメント業界に新しい可能性を提供するプラットフォームとして、みなさまの期待に応えられるよう努めてまいります。