2分超で15億円を調達
ブロックチェーン「MegaETH」を開発するMegaLabsは14日、1,000万ドル(約15億円)の資金を調達したことを発表した。
今回の調達は、トークン入手権利と株式を提供して実施している。最初は420万ドルの調達を目標にしていたが、募集を開始してから56秒で到達。追加で580万ドルの募集を開始したが、70秒で調達を完了したという。
We say what we mean, and we do what we say.
— MegaETH (@megaeth_labs) December 13, 2024
This is just the beginning. pic.twitter.com/c163BncIdX
MegaETHは、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)と互換性があるブロックチェーンで、Web2レベルのリアルタイム処理をWeb3にもたらすことを目標にしている。公式サイトによれば、イーサリアムの共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏も出資している。
Web3とは
「次世代のインターネット」とも呼ばれ、ブロックチェーンを基盤とする非中央集権型のネットワークを指す。具体的にはNFTや仮想通貨などを含む。
情報の流れが一方通行だった初期のインターネットは「Web1」、従来の中央集権体制のインターネットは「Web2」と呼ぶ。
▶️仮想通貨用語集
今回の資金調達についてMegaETHのプロジェクトは詳細を発表していないが、その代わりに「The Block」の記事を確認するよう誘導した。The Blockは関係者に取材も行っている。
MegaLabsの今回の資金調達は、Cobieの名で知られるトレーダーが構築した投資プラットフォーム「Echo(ベータ版)」で実施。Echoは、コミュニティ資本の形成を実現できるように目指している。
今回の資金調達は上述した通り、投資家からの需要が非常に高く、90カ国以上の約3,200の投資家が参加した。出資を試みた投資家はEchoユーザー全体の80%。今年4月にベータ版をローンチして以降、1,000万ドルという調達額はEcho上で最高額だという。
MegaETHの共同創設者のShuyao Kong氏は今回の資金調達について、以下のようにコメントした。
仮想通貨領域は長期に渡って、内部関係者からの大量のトークン供給やコミュニティ関与の少なさに苦しめられてきた。MegaETHのプロジェクトは、コミュニティがプロジェクトの成功に直接的に関与できるように取り組んでいく。
我々は、コミュニティの所有権を優先することで、基本的にはイーサリアムの考えに従っている。
MegaETHが重視すること
MegaLabsは、今年6月にもシードラウンドで2,000万ドル(現レートで約30億円)を調達。ブテリン氏はこのラウンドに参加していた。
Kong氏によれば、この2回の資金調達の評価額はどちらも9桁(ドルで億、円で約100億円単位)。今回の資金調達では、分散性とコミュニティの関与を優先するため、同じ評価額を維持したという。
最近、仮想通貨領域では、今回のようなコミュニティを重視した資金調達が支持を集め始めている。このことについてKong氏は一例として、ベンチャーキャピタルから資金提供を受けていないDeFiプロジェクト「Hyperliquid」の成功を挙げた。
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そして「ブロックチェーンの未来は、分散性と公平な所有権にある」との考えを示している。
MegaETHは現在、プライベートテストネットが稼働。今回調達した資金はコミュニティの発展やプロジェクト支援に充てる。
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