再生計画に基づき資産回収へ
破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは24日、仮想通貨取引所Bybitとの裁判で最大2億2,800万ドル(約350億円)の和解に達した。
これにより、FTXはBybitとその関連会社に対する訴訟を取り下げることに同意した。FTXはBybitの口座に保有している最大1億7,500万ドルの資産を回収できる。
また、FTXはBybitの投資部門「Mirana Corp」に5,000万ドル以上でBITトークンを売却することも可能になった。
今回の訴訟は、FTXが2023年11月に、Bybitおよびその系列会社を相手取って起こしたものだった。FTXがチャプターイレブンの破産保護を申請する直前に、BybitがFTXのプラットフォームから約9.53億ドル相当の現金及び仮想通貨を出金したと主張し、これを回収しようとする内容だった。
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FTXは、今回の和解により、チャプターイレブンに基づく再生計画で予想された数字に沿って、取引所上に置いている資産のほぼ全価値を回収できる見込みだとしている。
この和解は、まだ米国破産裁判所の承認を待っている状態だ。審理は11月20日に予定されている。承認されれば、この合意はFTXの大幅な費用節約や、資産回収に大きく貢献する見込みだ。
今月7日に、FTXの返済計画は正式承認されたところである。計画では、債権者の98%が請求額の少なくとも118%を現金で受け取ることになる。
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返済は仮想通貨現物ではなく現金で行われることから、その資金を受け取った者がまた仮想通貨を買い直すことで、相場にはプラスではないかとの意見も聞かれる。
総額約140〜160億ドル(2〜2.5兆円)が顧客に返還される見込みだ。
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米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは
日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。
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様々な資産を清算中
FTXは返済のために、様々な資産を清算しているところだ。5月には生成AI企業アンスロピック株式を大量売却し、今後ワールドコインのオークションも開催する予定だ。
また、イーサリアム、ソラナ、ポリゴンなども保有しており、顧客に資産を返還するため順次売却を行っていくとみられる。
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