仮想通貨市場の過熱
米金融大手JPモルガンチェースは1日、暗号資産(仮想通貨)市場が過熱してきているとの見解を示した。ストラテジストの分析を入手した海外メディアが報じた。
個人投資家が夏に、記録的なペースで投資を行って株価を上げたことを報告するとともに、仮想通貨市場も再び過熱しているように見えると指摘。特にアルトコインの価格が上がり、市場における取引のシェアを広げていることに注目している。JPモルガンチェースのストラテジストは、現在の仮想通貨市場は「フロス」だとした。
最近の仮想通貨市場では、アルトコインが値を上げていることが顕著だ。イーサリアム(ETH)は再び40万円を超え、過去最高値(ATH)を視野に入れた。大型アップグレードを完了したことや、DeFi(分散型金融)とNFT(非代替性トークン)の需要が増加していることなどが要因と見られている。
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同じようにNFT取引の活発化などの要因で、ソラナ(SOL)は過去最高値を更新。『CoinGecko』のデータによると、ここ1カ月で320%超の上昇を見せている。
今回JPモルガンチェースのストラテジストは、「現在、市場におけるアルトコインの取引が全体の約33%を占めている」と指摘。「これは8月初旬の22%から大きな増加だ」とした。
そして「前回、個人投資家の過熱を示したのは今年1月から5月で、その時はアルトコインの取引のシェアは13%から37.6%まで増加。2018年1月に記録した55%には及ばないものの、過去の水準から見て、我々は現在の市場はフロスだと判断した。これは個人投資家の過熱を反映している」と述べた。
海外メディアはこの分析を踏まえ、株価高騰の影響が仮想通貨市場に波及し、NFTの価格を引き上げたとの見方も示している。
ビットコインの価格
アルトコインの価格上昇が目立つ一方で、ビットコインも値を上げてきた。CoinGeckoのデータによると、最近1カ月の上昇率は31.6%だ。
ブルームバーグはビットコインの価格について、決済企業Mercuryoの最高経営責任者(CEO)の見解を紹介。ビットコインの価格上昇の要因は、以下の2つが含まれている可能性が高いとしている。
- ツイッターが、ビットコインの投げ銭機能を導入する可能性が浮上したこと。
- エルサルバドルで、9月7日から『ビットコイン法』が施行される予定であること。
そして、MercuryoのCEOは「我々はビットコインの価格は5万ドルの水準を維持すると見ているが、投資家は年末までにさらに価格を上げると楽観的になっている可能性がある」と指摘した。
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