Bloctoウォレットが支援
暗号資産(仮想通貨)ウォレットBloctoが、アプトス(APT)経済圏の成長促進を目的とした、約4.4億円(300万ドル)のエコシステムファンドを設立した。
Aptosはメタ(旧フェイスブック)社が発足したステーブルコインプロジェクト「ディエム(旧リブラ)」の元チームメンバーらが立ち上げたプロジェクト。22年10月にAptosブロックチェーンのメインネットがローンチされた。
Aptosはイーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)のようなレイヤー1ブロックチェーンと競合。主にNFT市場が活発化しており、一時は多くのソラナNFTトレーダーが資金をMagic EdenなどからTopazやBlueMoveに移したと見られている。
一方、Bloctoはユーザーベース120万規模を誇るマルチチェーンウォレット。メールログインや共通手数料などの利便性を特徴とする。ユーザーはBlocto一つでイーサリアム、ソラナ、フロウ(FLOW)、BNBチェーン(BNB)、ポリゴン(MATIC)、トロン(TRX)上の資産を管理できる。
Bloctoの開発主体であるportto社は2019年に台湾で設立された。Crunchbaseによると同社は880万ドルを調達しており、主な投資家には著名投資家マーク・キューバン氏、Web3大手企業アニモカブランズAnimoca Brands、FTXの関連会社ラメダ・リサーチなどがいる。
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アプトスの成長ファンド
Bloctoが立ち上げたアプトス成長ファンドは、誕生間もないAptos上に多くのdAppsを誘致すること、そしてBloctoのユーザーベース拡大が期待される。
アプトスはテストネットの性能として4,200TPS(秒間取引処理件数)を掲げていたが、プロダクトが限られているため執筆時点のTPSは8に留まる。しかし、アプトスの「開発者コミュニティは勢いを増している」と、BloctoのHsuan Lee最高経営責任者(CEO)は述べている。
エコシステムファンドは、アプトスブロックチェーン全体のユーザー規模拡大と成長を促進するため、より多くの新規ユーザーを集めるdAppsにより多くの資金を提供していく方針。また、Bloctoは審査基準を満たしたプロジェクトに、Bloctoの投資家ネットワーク、マーケティングチーム、開発者へのアクセスを含む運営サポートを提供する。
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