はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨の「販売所」スプレッド比較|長期・短期投資に最適なサービス選び

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
※このページには広告・PRが含まれます

販売所のスプレッドを考慮した使い分け

暗号資産(仮想通貨)の取引において、投資家が注目すべき重要なポイントの一つが「販売所のスプレッド」です。スプレッドとは、売値と買値の差額であり、取引コストとして直接的に影響を及ぼします。

「取引手数料」と混同されやすいですが、取引手数料は売買ごとに運営会社に支払う費用を指します。多くの場合、販売所では取引手数料が無料である一方、実質的なコストとしてスプレッド(「買値」と「売値」の価格差)が存在します。

この記事では、日本の主要な仮想通貨交換業者における「販売所のスプレッド」を比較し、投資家の皆様が長期・短期投資に最適なサービスを選ぶためのアドバイスを提供します。

販売所とは?

買値と売値が一目でわかりやすい販売所のイメージ

「販売所」は、運営会社が提示する価格で資産を直接購入(売却)できる形式で、一般的なEコマースに似た使いやすさが特徴です。希望するタイミングで確実に取引ができるという点が大きなメリットです。また、まとまった資金を投入する際にも、市場価格の変動による影響を避けられるため、暗号資産を迅速かつ確実に取得したい投資家にとって非常に利便性が高いと言えます。

販売所では、取引所のように投資家間で板(オーダーブック)を介して売買する必要がなく、注文状況の確認や約定待ちの手間もありません。スリッページが発生するリスクを避けられますが、その代わりにスプレッドが広くなる傾向があります。

これは、利便性とのトレードオフと捉えることができ、迅速かつ簡単な取引を求める初心者の投資家にとって魅力的な選択肢となります。

スプレッドとは?

スプレッドとは、簡単に言えば「売値」と「買値」の差額のことです。これは主に販売所で取引相手になる交換業者の必要経費であり、また投資家にとってはコストとなります。スプレッドは、交換業者のカバーコストやセキュリティ対策を反映している場合もあり、投資家保護のための必要経費と見ることもできます。

売値 買値 スプレッド スプレッド = 買値 – 売値

スプレッドの意味と賢い取引の選び方

販売所のスプレッドは、交換業者の運営コストやセキュリティ対策が反映されていることが多く、投資家保護のための必要経費と考えられます。そのため販売所は長期投資を前提に利用するのが賢明です。

短期売買を希望する投資家には、スプレッドの狭い取引所を選ぶことが重要です。複数の取引所を併用することで、取引コストやリスクを分散し、それぞれの取引所の強みを最大限に活用することが可能です。資産を分散し、短期売買用と長期投資用に口座を分けることで、コストを抑えつつ、柔軟で効果的な取引が実現できます。

スプレッド率の計算と投資への影響

スプレッドは、投資家にとって実質的な取引コストとなります。例えば、500万円で仮想通貨を購入し、すぐに売却する場合、スプレッドが10%なら450万円でしか売れず、50万円のコストが発生します。これは、投資収益を直接減少させる要因となります。

この記事では、主要なサービスのスプレッド率を比較していきます。スプレッド率を用いることで、異なる価格帯の通貨間でも公平に比較することが可能となり、投資判断の参考にしていただけるでしょう。外国為替(FX)市場でも広く使われているこの方法を用いて、透明性のある比較を行います。

スプレッドが投資に与える影響 スプレッド率の計算: スプレッド率(%) = (買値 – 売値) / 買値 * 100 = (5,000,000 – 4,500,000) / 5,000,000 * 100 = 10% 購入額: 5,000,000円 売却額: 4,500,000円 スプレッド 500,000円 投資への影響: • 500万円で仮想通貨を購入しても、すぐに売却すると450万円でしか売れません。 • スプレッド(買値と売値の差)は50万円で、購入額の10%に相当します。 • この50万円が実質的なコストとなり、投資収益を直接減少させます。 • 投資家は、利益を出すためにはこのスプレッドを上回る価格上昇が必要となります。

比較

各取引所について、BTC(ビットコイン)、仮想通貨のスプレッド率を数日間サンプリングし、平均スプレッド率を算出。比較表を用いて、各取引所のスプレッド率を視覚化します。

注意点
  • スプレッドの広さだけでなく、取引所の信頼性やその他の要素も考慮することが重要です。
  • スプレッドは市場の流動性や取引量によって変動する場合があります。
  • この比較はあくまで一定期間のサンプリングに基づくものであり、常に同じ結果になるとは限りません。

ビットコイン販売所のスプレッド比較

ビットコイン販売所のスプレッド比較において、OKJが特に低スプレッドで際立っており、短期投資を考える投資家にとって魅力的な選択肢となっています。一方、国内大手企業の中では、SBI VCトレードが比較的競争力のあるスプレッド率を提供しています。

SBI VCトレードは0.00001BTC(約1円相当)以下からの購入が可能で、積立投資にも便利です。安心感と適度なスプレッド率のバランスを求める投資家にとって、SBI VCは検討に値する取引所といえるでしょう。

仮想通貨取引所の BTCスプレッド率比較 データ収集日数:13日間 0% 2% 4% 6% 取引所A 6.03% 取引所B 5.76% 取引所C 4.95% SBI VCトレード 公式 4.48% OKJ 公式 1.51% スプレッド率

これらのグラフを見ることで、各取引所のスプレッド率の範囲と平均値を一目で比較することができます。なお、スプレッドの広さの背景にある要因にも目を向けることが大切です。

イーサリアム販売所のスプレッド比較

イーサリアム販売所のスプレッド比較において、OKJが特に低スプレッドで際立っており、短期投資を考える投資家にとって魅力的な選択肢となっています。一方、国内老舗企業の中では、bitbankが比較的競争力のあるスプレッド率を提供しています。

創業10周年を迎えたbitbankは、長年の運営実績に裏打ちされた信頼性が強みです。スプレッド率、セキュリティ、運営の安定性など、様々な要素を考慮すると、OKJとbitbankはそれぞれ異なる投資スタイルに適した選択肢といえるでしょう。

仮想通貨取引所の ETHスプレッド率比較 データ収集日数:10日間 0% 2% 4% 6% 取引所A 7.36% 取引所B 7.00% 取引所C 6.84% bitbank 公式 4.81% OKJ 公式 1.30% スプレッド率

XRP販売所のスプレッド比較

XRPにおいては、BitTradeとbitbankが低いスプレッドを提供しており、XRP投資を重視する投資家に最適です。その他数社も競争力のあるスプレッドを提供しており、コストを重視する投資家にとって魅力的な選択肢です。

仮想通貨取引所の XRPスプレッド率比較 データ収集日数:10日間 0% 2% 4% 6% 8% 12% 取引所A 10.93% 取引所B 10.83% 取引所C 10.71% 取引所D 5.22% bitbank 公式 4.85% BITTRADE 公式 2.75% スプレッド率

検証結果

今回では、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)の3つの主要銘柄における日本の仮想通貨取引所のスプレッド率を比較しました。

全体的にOKCoinJapanが非常に低いスプレッド率で販売所を提供しています。XRPにおいては、bitbankとBitTradeが特に低いスプレッド率を提供しており、コストを重視する投資家にとって非常に魅力的な選択肢となります。これらの取引所を使い分けることで、仮想通貨の取引において取引コストを大幅に削減できるでしょう。

また、SBI VCトレードは、XRPを含む全ての銘柄で中程度のスプレッド率を維持しています。大手金融グループの傘下にあるため、セキュリティや信頼性が高く、長期投資を考える投資家に最適です。特に、資産を安全に運用したい方には、長期保有の一部としてSBI VCトレードを利用することも選択肢となります。

これらの取引所を利用することで、コストを抑えつつ安心して取引を行うことができます。この機会に、口座を解説し、最適なサービスで暗号資産取引を始めましょう。

暗号資産交換業者の「販売所」に関するQ&A:

Q1: 仮想通貨取引所のスプレッドが投資に与える影響は何ですか?

A1: スプレッドは、売値と買値の差額であり、投資家にとって取引コストとなります。今回の比較で、スプレッドがどのように投資家に影響を与えるかを理解することができました。

スプレッドは、取引所を選ぶ際に重要な要素の一つであり、セキュリティや使いやすさ、運営母体への信頼性と併せて総合的に選択することが推奨されます。特に、スプレッドが高めに設定されている取引所は、セキュリティ対策や運営コストを反映している場合があり、安心感を重視する投資家にとっては適した選択肢となることがあります。

Q2: スプレッドが広い場合、その理由は何ですか?

A2: スプレッドが広くなる背景には、取引所の運営コストやセキュリティ対策が考慮されているケースがあります。このため、スプレッドが広い取引所でも、安心して取引できる利点があることを理解しておくことが重要です。

Q3: スプレッドの設定や変動にはどのような要因がありますか?

A3: スプレッドは、取引条件をユーザーが確認している間に価格を一時的に固定するために設定されます。そのため、市場の流動性や取引量に応じてスプレッドが変動することがあります。特に相場が急変する際にはスプレッドが広がることがあるため、初心者の方は落ち着いて取引を行い、注文を最小限に留めることが推奨されます。

Q4: 取引所を選ぶ際に考慮すべきポイントは何ですか?

A4: 手軽に投資したい場合は、カンタンに売買可能な「販売所」の利用も有効な選択肢ですが、取引コストを抑えるためにはスプレッドが狭い「取引所」を選ぶことが理想的です。

また、短期的な売買を希望する方は、指値での売り買いができる板取引可能な取引所を選び、手数料や流動性にも注意を払うことが重要です。

Q5: どのようにして自分に合った取引所を選べばよいですか?

A5: 今回の比較を参考に、スプレッド率や取引所の特徴を考慮して、自分の投資スタイルに合った取引所を選ぶことが大切です。次回は、取引所の手数料や流動性についてさらに詳しく解説しますので、ぜひチェックしてください。

記事の監修者

各務 貴仁各務 貴仁
株式会社CoinPost 代表取締役CEO、株式会社SUDACHI Tech 代表取締役、一般社団法人WebX実行委員会 理事。
2017年に日本最大(2024年現在)の暗号資産・Web3メディアCoinPost、2023年よりグローバルカンファレンスWebXを立ち上げる。また、次世代テックを活用した福祉事業Wave3やWeb3に特化した開発支援事業SUDACHI Techも展開する。
2024年には、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」にて有識者委員として選任される。

関連記事

銘柄別 テーマ別

本記事は企業の出資による記事広告やアフィリエイト広告を含みます。CoinPostは掲載内容や製品の品質や性能を保証するものではありません。サービス利用やお問い合わせは、直接サービス提供会社へご連絡ください。CoinPostは、本記事の内容やそれを参考にした行動による損害や損失について、直接的・間接的な責任を負いません。ユーザーの皆さまが本稿に関連した行動をとる際には、ご自身で調査し、自己責任で行ってください。

CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/28 木曜日
18:30
ソラナ(SOL)の買い方|投資メリット、リスク、最適な取引所選び
仮想通貨ソラナ(SOL)の基礎知識から購入方法、将来性まで解説。高速処理と低コストを強みに、DeFi・NFT分野で急成長中。2024年11月には史上最高値を更新し、ETF承認期待も高まる。初心者向けに取引所選びのポイントも紹介。
16:32
米政府によるトルネード・キャッシュへの制裁、米連邦控訴裁判所が地裁判決覆す
米第5巡回控訴裁判所は、米財務省の外国資産管理局が暗号仮想通貨ミキシングサービス「Tornado Cash(トルネード・キャッシュ)」へ科した制裁は違法であるとして、昨年8月の連邦地裁の判決を覆した。
13:50
「ビットコインバブル」をどう見るか クリプトアナリストが解説|WebX STUDIO
11月28日の仮想通貨朝ニュースでは、話題の「ビットコインバブル」について、CoinPost代表の各務氏と仮想NISHIが解説。企業の投資動向や各国の法整備状況など、現在の市場環境を様々な角度から考察します。
13:25
イーロン・マスク率いるDOGE省、株式市場に影響か 防衛・IT企業に迫る不透明感
イーロン・マスク氏とビベック・ラマスワミー氏が率いるD.O.G.E(政府効率化局)が、米国の株式市場および仮想通貨相場に大きな影響を及ぼす可能性がある。
12:24
イーサリアム反発、ビットコインのパフォーマンスを上回る
暗号資産(仮想通貨)市場ではコインマーケットキャップ時価総額上位の主要アルトコインで、イーサリアム(ETH)が前日比+8.1%とビットコイン(BTC)の+3.7%をアウトパフォームした。大口投資家(クジラ)の動向では流入量は714,430ETHと4週間で最高を記録している。
11:30
2024年のレイヤー1系仮想通貨上昇率ランキング Mantraが7000%以上上昇=CoinGecko
CoinGeckoが2024年レイヤー1ブロックチェーンの上昇率ランキングを発表。Mantra、AIOZ、SUIが3位までにランクインしている。
10:45
「進撃の巨人」初のメタバース進出、The Sandboxでゲーム始動
人気漫画・アニメ「進撃の巨人」が、仮想通貨イーサリアム上のメタバースゲーム「The Sandbox」に新たなゲーム「Attack on Titan: Invasion」として登場した。
10:00
自民党デジタル社会推進本部、web3担当を新設
自民党デジタル社会推進本部にweb3担当のポジションを置くことを平デジタル相が明かした。このポジションには、web3PTの事務局長を務めた塩崎議員が就く予定である。
09:30
トランプ新政権のSEC委員長、ポール・アトキンス氏が有力候補か
米国トランプ次期政権のSEC委員長候補として仮想通貨に前向きなポール・アトキンス氏が最有力と伝えられる。CFTC委員長も検討が行われているところだ。
08:15
「SECはリップル社への提訴を取り下げる可能性」元CFTC委員長
米CFTCの元委員長のクリス・ジャンカルロ氏は、SECはリップル社への提訴を取り下げるだろうとの見方を示した。同氏は、次期トランプ政権下の仮想通貨政策に特化したポジションに関心を示している。
07:45
ビットワイズ、ビットコイン・ソラナ・XRP含む指数ETFを申請
米仮想通貨資産運用会社Bitwise(ビットワイズ)は27日、「Bitwise 10 Crypto Index Fund」のETF化についてSECへ申請書を提出した。
06:40
ビットコイン相場、14万ドルまで上昇の余地は? Cryptoquantがオンチェーン分析
仮想通貨ビットコインの価格が91,000ドルまでに調整されているにもかかわらず、様々な評価指標は、ビットコイン相場が依然としてサイクルの最終局面に至っていないとしている。
06:15
リップル社、ビットワイズのXRP上場投資商品へ投資
米仮想通貨資産運用会社ビットワイズは欧州向けXRP上場投資商品(ETP)を改称し、リップル社が当該製品へ投資したことを発表した。
05:55
米上場企業SOSリミテッド、最大75億円相当のビットコインを購入へ
米NYSE上場のSOSリミテッドは2024年11月27日、最大5000万ドル相当の仮想通貨ビットコイン購入計画を発表した。
11/27 水曜日
17:02
Oasys、ゲーマー向けNFTマーケット『Bazaar』を公開
Oasysは、RaribleXと提携することによって新しいNFTマーケットプレイス「Bazaar」開設します。ゲーム特化型ブロックチェーンのエコシステム拡大を目指し、マルチチェーン対応のRarible APIを活用して、セキュアで信頼性の高いNFT取引環境を実現します。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧