ミームコインで人気
ステーブルコイン発行大手テザーは20日、トロン(TRX)・ブロックチェーンで、新たに10億USDT(約1,400億円相当)を発行した。これはトロン上の流動性を強化するためと見られている。
Lookonchainのデータによると、テザーは過去1年間で330億USDT(約4.8兆円)を発行しており、そのうち190億USDTがトロン上で、140億USDTがイーサリアム上で発行された。
Tether Treasury minted 1B $USDT on #TronNetwork again 25 minutes ago!#TetherTreasury has minted 33B $USDT in the past year, of which 19B $USDT was minted on #TronNetwork and 14B $USDT was minted on #Ethereum.https://t.co/2wFo2DEvz3 pic.twitter.com/DntKu0WC5A
— Lookonchain (@lookonchain) August 20, 2024
今回の大量発行は、7月16日にすでに準備されていたもので、テザーのパオロ・アルドイノCEOは当時のX(旧Twitter)への投稿で、トロンでのUSDT発行により、将来の発行需要に向けて同社のステーブルコインの在庫を補充し十分な供給量を確保すると説明していた。
在庫補充とは、通常、顧客の将来的な需要を満たすためにサプライヤーから在庫を注文し、過剰在庫を避けながら在庫を十分にすることだ。テザーにおける在庫補充は、テザートレジャリー(国庫)が「まだ流通していない」USDT(すなわち、まだ裏付けがされていないもの)を新たに作成することを指す。
また、ステーブルコインの新規発行は一般的に、買い圧力のサインとされており、過去にも大口投資家や機関投資家が押し目買い目的でテザーUSDTを大量に新規発行し、相場の大幅下落後に市場に投入することが多々あった。
トロンブロックチェーンに関しては、先週よりミームコインの取引活動が活発化している。20日時点で、「SunPump」というミームコイン発行サイトでは17,000以上のミームコインが新規発行され、その中にはトロン創設者ジャスティン・サン氏の名前をもじった動物ミームコイン「Sundog」など、1万倍以上に暴騰しているものもある。(SunPumpはジャスティン・サン氏が13日にローンチしたプラットフォーム)
また、サン氏が2020年にローンチしたDeFiプラットフォームSun.ioのガバナンストークン「SUNトークン」は、過去一週間で約75%値上がりしている。
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さらに、ステーブルコインとミームコインの取引増加を背景に、トロン・ブロックチェーンのネットワーク手数料収入は今月16日に過去90日間でイーサリアムを超えた。
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