株価400ドル回復
米投資銀行バーンスタインのアナリストは、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)への投資を主力とするマイクロストラテジー社の株価成長モメンタムが継続すると予測している。今月のナスダック100指数への組み入れ可能性やトランプ次期政権の友好的な仮想通貨政策を背景に、同社の将来性に高い期待を寄せている。
ブルームバーグのETF専門家ジェームズ・サイファート氏は、マイクロストラテジーが12月23日にナスダック100指数に組み入れられる可能性が高いと述べており、少なくともQQQなど上場投資信託(ETF)による20億ドル規模の株式購入が見込まれている。この規模は日々の取引量の約20%に相当し、保守的な推定とされる。
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同社は直近40日間で160億ドル相当のBTCを追加購入し、現在の400億ドル(約6.1兆円)のポジションの4割を占めている。現在、株価は純資産価値に対して147%のプレミアムで取引されており、投資家からは慎重な見方も存在している。
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しかし、バーンスタインのアナリストは、マイクロストラテジーのビットコイン投資戦略が長期的に継続可能だと分析。同社がさらにビットコインを購入することで、1株当たりのビットコイン保有割合が上昇し、株価のプレミアムが正常化すると見ている。
現在の18%のレバレッジレベル(ビットコイン純資産価値に対する転換社債)において、同社はさらなる債務発行や株式の追加発行の余地があるとし、ビットコイン価格が10万ドル前後で推移する限り、現在の投資軌道を維持できると予測している。
CryptoquantのKi CEOはXの投稿で、「マイクロストラテジーのビットコイン保有プレミアムは、BTCを蓄積し続けている影響で、4週間で240%から99%に低下してきた。基準価額とBTCプレミアムのバランスを取りながら購入を進めれば、株価とBTCの価格は安定的に上昇するだろう」とコメントしている。
ナスダック100指数への組み入れに加え、新たな会計ルールにより、同社は2025年からビットコインの未実現利益(約410億ドルの時価に対し、取得原価は約250億ドル)を報告できるようになる。この変化により、S&P500への組み入れ可能性も高まると分析されている。
バーンスタインは、これらの要因を総合的に考慮し、同社株価を「アウトパフォーム」と評価。株価目標を600ドルに設定し、現在の市場環境下で妥当な投資機会と捉えている。
マイクロストラテジーの株価はビットコインが11日に再び10万ドルを回復したことを受け、9%上昇した。
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