3月実装予定の「ペクトラ」
ヴィタリック・ブテリン氏が4日、次期アップグレードPectra(ペクトラ)に関して、L2の処理能力を倍増させるため、ブロックに添付されるデータ「blob」の目標値(blob target)を3から6に引き上げると説明した。これにより、各ブロックで扱えるblobの数が増加し、L2向けの取引データ伝送能力が大幅に向上する狙いである。
blobとは、イーサリアム(ETH)が導入を進める仕組みで、ブロック内に付随する大容量のデータ塊を指す。これは、主にレイヤー2のロールアップ取引など、ブロックチェーンの本体に直接記録するには容量が大きすぎるデータを効率的に取り扱うために設計されたもの。blob targetは、各ブロックに含めることが許容されるblobの数の目標値を意味し、これをステーカーの投票により柔軟に調整できる仕組みにする提案がされている。
イーサリアムの開発者らは、次期大型アップグレード「Pectra」のメインネット実施目標時期を2025年3月に設定した。Pectraは改修範囲が広く、実施にあたって段階的なアプローチが検討されている。今回のアップグレードは、ネットワーク全体の拡張性と効率性の向上を狙う大規模な取り組みである。
先月、短期間運用されるテストネット「Mekong」をローンチするなど、Pectraに向けた各種試験が継続中だ。アップグレード内容には、ユーザー体験の向上やネットワーク効率化、バリデータの最大ステーク量を現在の32ETHから2,048ETHに引き上げる改修、さらには外部アカウント(EOA)に関する機能改善が含まれる。
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